2024-05-31
マイホームを購入後、収入減や入院など、何らかの事情で返済が難しくなることがあります。
そのようなときに活用したいのが、リースバックというものです。
用いる際は2つの契約が必要となるので、あらかじめ理解を深めておくと良いでしょう。
今回はリースバックの契約書の記載内容と、特約について解説します。
住宅ローンの返済が苦しいとお考えの方や、不動産を活用した資金調達方法についてお知りになりたい方は、ぜひ参考になさってください。
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まずは、リースバックとはなにか、売買契約書の記載内容について解説します。
リースバックとは、マイホームなどの不動産を売り、売ったあとに賃貸物件として住み続ける方法です。
売却後は売却先の不動産会社と賃貸借契約を締結し、家賃を支払うことになります。
つまり、売買と賃貸を組み合わせたサービスといえます。
売却によってまとまったお金を手に入れられることや、住み慣れた住まいから引っ越ししなくて済むことなどが、リースバックの大きなメリットです。
その反面、財産を手放すことになる点や、家賃が相場より高くなりやすいことなどがデメリットとなります。
では、売買契約書にはどのような内容が記載されるのでしょうか。
記載内容としてまず挙げられるのが、売却価格です。
売買契約書には取引される金額が書かれているので、不動産会社と話し合った内容に相違がないか確認なさってください。
手付金の金額も、記載内容の一つです。
手付金とは、取引金額の一部として、買主が売主に対して支払うお金となります。
売主と買主、お互いが勝手に解約しないよう、保証する目的もあります。
不動産の売却は高額なお金が動くため、手付金の金額も多くなりがちです。
そのため、金額に誤りがないかを確認します。
決済日も、リースバックにおける売買契約書の記載内容です。
決済日は事前に話し合い、資金が必要なタイミングで実行されることと思います。
タイミングが合っているか否かを、チェックなさってください。
売買契約書には、買い戻しに関する内容も記載されます。
一度売却しても、買い戻しの特約によって、将来資金に余裕が出たときに再び所有権を得ることが可能です。
買い戻しが可能な期間や金額、条件などをあらかじめ取り決め、売買契約書に記載しておきます。
認識の違いがあると、いざ買い戻したいときにトラブルとなる可能性があるので、注意が必要です。
売買契約の締結日と、賃貸借契約の締結日が異なることがあります。
その場合、売買契約の締結後、賃貸借契約が締結されなかった場合、どうなるのかを取り決めておく必要があります。
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次に、リースバックにおける賃貸借契約書の記載内容について解説します。
賃貸借契約書の記載内容としてまず挙げられるのが、借家契約の内容です。
賃貸借契約には、下記の2種類があります。
普通借家契約とは、半永久的に住むことができる契約です。
契約期間を2年と定めていても、入居者が住み続けたいという気持ちがあれば、原則同じ契約内容で更新されます。
貸主側は強制的に退去を求められるものの、正当な理由があることが条件です。
そのため、基本的には入居者側の意向が尊重されることになります。
定期借家契約は、あらかじめ定められた期間しか住めず、満了時には退去が求められる契約です。
普通借家契約のように更新がなく、契約の満了にともない契約が終了します。
もし満了後も住み続けたい場合は、貸主との話し合いのうえ、再契約(同じ契約内容が引き継がれるとは限らない)が必要です。
リースバックの場合は、定期借家契約が用いられるのが一般的なので、住める期間に注意なさってください。
家賃の金額と支払い方法も、賃貸借契約書の記載内容の一つです。
事前に話し合った家賃の金額を、記載します。
また、月払いや年払いなど、支払い方法が記載されるのも賃貸借契約書です。
所有権が不動産会社に移転するため、固定資産税や修繕費などはかかりません。
リースバックの契約を途中で解約する場合、どのような方法を用いるかを確認します。
解約する場合は、解約日の1か月~2か月前に相手に通達するのが一般的です。
賃貸借契約書の記載内容として、退去時の原状回復についても挙げられます。
原状回復の義務や範囲、費用の負担割合についても、あらかじめ協議しておくのが一般的です。
原状回復についてはトラブルの原因にもなり得るので、しっかり話し合う必要があります。
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最後に、リースバックの契約書における特約について解説します。
不動産会社によっては、契約書内容に買い戻し特約を付けることができます。
そのため、売ったマイホームを将来買い戻す予定の場合、買い戻す旨の特約を記載します。
また、特約の内容は登記することが可能です。
もし第三者に転売されていたとしても、買い戻しを主張できるので安心できるでしょう。
先述のとおり、リースバックは売却によって、まとまったお金を手に入れられることがメリットです。
住宅ローンの返済が一時的に難しく、現金を手に入れたい場合などは、買い戻し特約を付けることを検討なさってください。
定期借家契約で契約書を締結している場合、中途解約は原則認められません。
中途解約すると、ペナルティーが生じることもあります。
しかし、契約書に中途解約についての内容が記載されている場合、解約が認められる可能性があるでしょう。
もし普通借家契約ではなく定期借家契約の場合は、中途解約に関する特約を確認なさってください。
売却後は賃貸物件として住むことになるので、さまざまな禁止事項が設けられることがあります。
代表的なものが、ペットの飼育や楽器の演奏、リフォームが不可といった内容です。
今までペットを飼っていたり、ピアノやギターなどを演奏していたりしても、禁止事項に含まれている場合はその内容に従わなくてはなりません。
リースバック後は、ご自身の希望する暮らし方ができなくなる可能性もあることを考慮した上で検討しましょう。
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リースバックにおける売買契約書の記載内容は、売却価格や手付金の金額など一般的な不動産売却時とほぼ同じです。
貸借契約書の内容には、借家契約の内容(普通借家契約・定期借家契約)や、原状回復についてなどが挙げられます。
買い戻しや中途解約、ペットの飼育や楽器の演奏が不可など、さまざまな特約があるので契約内容とともにチェックなさってください。
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