2023-03-21
個人が不動産を売却する場合、買主を見つけて売主と契約する「相対方式」が一般的です。
しかし、不動産の売却にもオークションのような入札方式があり、個人でも利用が可能であることはご存じでしょうか。
今回は不動産売却における入札方式とはどのようなものか、利用する際のメリットとデメリット、売却までの流れについて解説します。
入札方式は役所や企業が不動産の売買に活用してきた方法です。
入札という形で購入希望者を募り、複数いる購入希望者のなかでもっとも良い条件を提示した購入希望者に売却する仕組みです。
入札方式では、より良い条件で購入してくれる買主を見つけやすいのが特徴で、相対方式との大きな違いです。
入札方式による売却に向いている土地は、農地や郊外の広い土地の売却や人気エリアの不動産などです。
入札方式には「競り上がり方式」と「ポスティング方式」の2種類があります。
競り上がり方式は、いわゆるオークション形式で、入札参加者が金額を何度も更新できる方式です。
一方、ポスティング方式は、売主が提示する売却希望価格をもとに、入札参加者が1度だけ入札し、最高値をつけた方が落札する方式です。
入札方式の大きなメリットは、希望価格を上回る金額で落札されたり、高額で売却できる可能性がある点です。
また、買主の多くが企業や買取業者のため、ローンの審査にとおらず、キャンセルされるリスクがなく、必ず契約できる点もメリットのひとつです。
デメリットとしては、必ず入札者が現れるとは限らない点です。
期限までに入札がされない、されても入札者が単数ということもあり得ます。
また落札希望者を募るため、売出価格を低く設定するとその価格のまま落札されてしまい、予想よりも安く売ることになってしまう可能性もあります。
1度落札されたら必ず契約しなくてはならない点にも注意が必要です。
入札方式で売却する場合、まず不動産会社などと相談し、近隣地域の相場などを確認したうえで適正な売出価格を設定します。
価格が決定したら入札の仲介を依頼する仲介代理人を選定し、媒介契約を締結します。
入札方式や方針を決め、入札参加者を募集し落札されたら、落札者と契約して物件を引き渡して取引は終了です。
インターネットの発達により、不動産の売却方法の選択肢が広がり、個人でも入札方式の利用が可能になりました。
好条件で不動産を売却できる可能性がある一方で、希望価格を下回るリスクもあるため価格設定は重要です。
入札方式での売却をご希望の場合、経験と知識が豊富な弊社にぜひご相談ください。
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